【新唐人2013年8月6日付ニュース】夏になり、アメリカの大学では卒業のピーク期に入りました。現在、毎年およそ13万人の中国人学生がアメリカに留学しています。そのうちの多くは海外の大学で箔を付けた後、中国国内で就職する道を選びます。中国では彼らを“海帰(ハイグイ)”と呼んでいます。しかし今年は、帰国するか否かが難しい選択になっているようです。報道をご覧ください。
「帰国するか否か」今年はいわゆる中国史上就職が最も厳しい年です。中国本土だけでも、699万人の大卒者が職を探しています。しかし経済低迷などの影響で、中国国内の募集は同比15%減となっています。この現象を受け、海外留学生も卒業後の帰国に対し、考え直しています。
統計によると、近年中国人留学生の帰国率はわずか36.5%前後です。中国の就職難は多くの留学生が帰国したくない理由のひとつになっています。
NY市立大学政治学 夏明教授
「十年前は米国で修士学位をとれば、中国に戻ると一流大学で職を見つけられました。今は博士の学位をとっても、中国の一流大学、特に沿岸の一流大学で職を見つけることは難しくなっています」
1980年代から90年代、海外での学歴は求職の一枚看板でした。しかし今や留学生の後光は、色を失いつつあります。原因は多方面にありますが、ひとつは自費留学生が多くなり、留学生の素養の高さが不揃いになったことがあげられています。
コロンビア大学修士課程学生
「今の留学生は以前のような箔が付きません。家庭の条件さえ許せば、誰でも出てこられます」
就職市場の飽和は留学経験者の求職難の原因のひとつにすぎず、肝心なのは中国と西洋の価値観の違いで、多くの留学経験者の適応しづらい原因となっています。
NY市立大学政治学 夏明教授
「中国文化と西洋文化は異なる2種類の人を励まします。米国文化は優秀な人が才能を表すことを激励しますが、中国は人脈作り、特に組織やシステム全体に対する依存性を奨励します」
南カリフォルニア大学修士課程 董さん
「この食い違いが職探しを難しくしています。留学で気づいた事は、一番大事な事はやはり学術そのものです」
留学経験者の帰国後の初任給は一般的に低く、36.5%の年収が4万元未満、67.2%が6万元に満たないことがデータにより明らかになっています。
このような局面によって、新たな言葉が生まれました。例えば、帰国後ずっと職を探している人を「海藻(“還找”:未だ探している)」 仕事がなくずっと待っている人を「海帯」(還待:未だ待っている) 学術のレベルが高くない人で、就職が困難な人を「海草」と呼ぶなどです。
南カリフォルニア大学修士課程 董さん
「『海帯』(仕事待ち)の現象は深刻です。特に経済危機以降、一部同級生は職探しに頭を抱えていました」
では、留学生は一体どのように将来の人生の目標を立てるべきなのでしょうか?
NY市立大学政治学 夏明教授
「最も重要なことは、若い時からある種の体制に依存するのではなく、自分でチャレンジし、自分の世界を切り開くことです。自分に合った仕事を探すのが最も重要だと思います」
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/08/01/atext941685.html(中国語)
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/大口 映像編集/工)